人は、誰もが表現者であると思います。
それを、どのような形でアウトプットするかが違うだけで、誰もが何かを誰かに伝える為の表現者です。
ある政治家は演説で自己表現をしますし、ある女子高生は携帯電話のカメラで撮った写真で自己表現をしています。
あるいはスポーツで、また子育てや仕事という形で表現する人も居ます。
言葉で表現できない小さな子どもですら、泣いたり駄々をこねたりすることに関しては一流の表現者と言えるでしょう。
然し、ただアウトプットを「するだけ」の表現では、万人の心を打つことは出来ません。
そこにデザインが介入し、アートと呼ばれる手法をとった瞬間から、初めてそれは「作品」へと昇華されるのではないでしょうか。
私、切絵作家・鎌田沙織は、日常からのアウトプットを「切絵」という手法で行います。
1本のカッターナイフに、1枚の紙がそこにあるだけです。
それが「作品」と見えるか、ただの「紙」と見えるか、私の「表現」は果たして皆様の心に届くのでしょうか?
この、紙の切れ目から、あなたにも何かが見えれば幸いです。
2021年 鎌田 沙織